
2025年7月16日、マイナー(採掘者)間のコンセンサスにより、ビットコインの送金の最低手数料が従来の1 sat/vByteから0.1 sat/vByteに引き下げられました。これは約90%の大幅な削減です。
この変更は、直前までトランザクションの需要が非常に低かったこと、マイナーがコスト圧迫を感じていたことを背景にしており、メンテナンス的な調整とみなされています。ビットコインの対ドル価格が暴騰していることも原因のひとつでしょう。
現在リリースされているbitcoincore 29.0ではいまだこの変更は適用されていませんが、プルリクエスト#32959 で10分の1に下げる提案が行われており、近々リリース版でもデフォルト設定値が変更されると思います。
さて、2025年7月18日現在で、最低送金手数料の相場はどうなっているでしょうか。mempool.space を見たところ、0.25~0.35satoshi程度で推移しているようです。勿論、プールが枯渇したときは0.1satoshiで送信できるようになるわけです。送信料金が10分の1になったということは、今までの10倍の量のOP_RETURN文字列を送信できるようになったということです。
これはOP_RETURN利用者にとっては朗報です。今まで、200satoshi程度(2025年7月現在で約35円)の費用が必要でしたが、20satoshi(約3.5円)程度でも80文字のメッセージを刻めるようになるのかもしれないのです。

それで早速20satoshiのトランザクションを作成し送信してみたのですが、最低手数料に合致しないのでエラーと表示されてしまいました。管理人が運用しているノードでも同じでした。どうやらbitcoind の設定変更が必要なようです。
設定変更のやり方をchatgpt先生に尋ねたら、bitcoind を起動するときに、オプションを追加して起動すれば良いんだそうです。
bitcoind -minrelaytxfee=0.00000100
これをcrontab -e に記入すれば良いのです。そしてPCを再起動して、再度送信してみました。

ということで、20satoshiで送信成功しました!日本円に換算して約3.5円の送信手数料です。
こちらのトランザクションです。ホセ・ムヒカさんの金言を送信しました。
Jose Mujica : Forgive, let go of the past, and stay open to different opinions.
これはウルグアイが軍政から民主制に移行したときの気持ちを表現しているものでしょう。
「許しなさい、過去は忘れて、異なる意見に耳を傾けよう!」
素晴らしいですね。世界中の政治家に言い聞かせたい言葉です。
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