Colored Coin

https://en.bitcoin.it/wiki/Colored_Coins

詳解ビットコイン

カラードコイン、直訳で「色付きコイン」は、ビットコインのブロックチェーンに埋め込まれたデータ付きのビットコインのことです。その、色付きのビットコインを移転することは、特定の権利義務を移転することの証票として利用することができます。カラードコインの情報は、ビットコインのブロックチェーンに記録されるので、誰でも何時でも閲覧・確認することができます。カラードコインの所有者は、カラードコインの秘密鍵を所持していることにより、権利の所有権を証明することができます。

「詳解ビットコイン」の第9章では、自動車メーカーがカラードコインを利用する事例を解説しています。ampere という自動車メーカーが、OP_RETURNを使って、「ampere <製造番号>」という文字列をビットコインの送金トランザクションに埋め込みます。そのOP_RETURNが含まれているトランザクションの未使用アウトプットアドレスのビットコインがカラードコインです。このカラードコインは自動車のデジタル所有権を記録することができます。一番最初のカラードコインはメーカーから新車で納車する購入者に送金されます。カラードコインを受領したユーザーは、自分のアドレスの秘密鍵を使って、「車を始動させたり」、「車の所有権を移転させたり」することができる仕組みです。その、車の始動や、所有権の移転の際の、データの堅牢性(安全性)が、ビットコインネットワークと同等の強度を持っているというわけです。

そうです、カラードコインの色は、ビットコインネットワークと同じ堅牢性を持っているのです。車だけじゃなく、映画のチケットでも、不動産の所有権でも何でも、同じ仕組みで移転させることができます。

この、カラードコインの仕組みは、OP_RETURNを使わなくても実装することができます。全てのビットコインは、ブロック番号とトランザクションIDと、入金アドレスと、結びついていますから、それらの情報を、ビットコインの「色」として取り扱うことができるからです。それはOP_RETURNのように可読性はありませんが、外部から判別(区別)できることには違いがありません。

カラードコインはビットコインのブロックチェーンの応用の第一歩に過ぎません。OP_RETURNでハッシュ値を記録すれば、どのようなデータサイズの情報でも保存することができますし、別のコインの公開鍵を記録すれば、「ブロックチェーン上にブロックチェーン」を構築することもできるのです。ちょっと抽象的すぎますが、「ブロックチェーン上のブロックチェーン上のブロックチェーン」ということだってあり得るわけです。ビットコインネットワークの可能性は無限大と言っても過言ではないでしょう。

この無限の可能性の源泉は、ビットコインのブロックチェーンデータの堅牢性にあります。ひとたびブロックチェーンにデータが書き込みされ、それが6コンファーメーション(6ブロック承認、約1時間経過)された場合は、事実上、データが確定し、誰も書き換えできないことになるのです。そのデータの堅牢性に間違いがないかどうか、2009年から10年以上、実験が続けられていますが、今まで一度も書き換えられたことがありません。


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