2021年4月になって、突然ビットコインの送金手数料が高騰し始めました。1vbyteあたり250satoshiとかになってしまったのです。日本円にして数万円を超えるような手数料のトランザクションまで出現しました。送金事故とかじゃなくて、普通に数万円を超えているのです。こういうのを何と言うのでしょう、手数料嵐、fee storm という感じでしょうか。
たとえば↑これなどは、入力138アドレスという巨大トランザクションですが、472satoshi/vbyteなので、手数料総額は0 .059BTCでした、1BTC600万円とすると、日本円に換算して35.4万円です!これは19.5BTCを送金するトランザクションでしたので、送金額は1億1700万円でした。1億円送るのに手数料が35万円だったのです。ちょっと数字がデカすぎて高いのか安いのか分からなくなってしまいます。
それにしても、OP_RETURNで文字列を刻みたい人にとっては、その手数料は耐えられない金額です。一生に一度なら良いかもしれませんが、色んなことを書き込みたいですからね。250satoshi/vbyteで200vbyteのトランザクションを送信すると手数料は50000satoshiとなります。これは1BTC600万円換算で約3千円という計算になります。気軽に送信できる金額じゃないですね。
それで、mempool.spaceのグラフを穴のあくほど眺めて、手数料の傾向を考えました。このページの一番上の画像です。その結果、次のような傾向が読み取れました。
- 手数料が上がるのは、人々の送金意欲が高まった時。「どうしても送金したい!」という気持ちが高まった時。値動きで言えばボラティリティが上がった時。激しい上下動を繰り返してるときは手数料が上がる。どちらかと言えば下落局面で手数料が上がる。
- 手数料が下がるのは、ビットコインの値動きが収まった時が多い。値動きが少なくなり、どちらかと言えば徐々に上昇していくような局面で手数料が下がる。
- 手数料が高騰する期間は通常は2週間で終わり、10satoshi/vbyte程度の手数料で送金できる時代になる。手数料嵐は、長い場合でも1か月で終わる。手数料は常に変動する。
- 手数料が低い時間帯は、アメリカ人も欧米人も寝静まっている時間帯、日本の午後から夕方頃の時間帯が多いようだ。
- 手数料率2satoshi/vbyteは2021年1月にも記録しているが、これが再度到来するかどうかは不明。手数料率5satoshiも、2021年4月に記録しているが、その前は2月初旬であった。トランザクションのデフォルト寿命が2週間であることも考慮すると、2satoshi も 5satoshiも安易に送信すべきではない。
というわけで、いまのところトランザクション寿命の2週間以内に承認される手数料の目安としては、10satoshi/vbyte 前後が目安になると思いました。今回の手数料嵐は未だ終わっていませんが250satoshi/vbyte から30satosh/vbyte 程度まで落ちてきました。果報は寝て待てと言いますが、手数料嵐が起きているときは無理をせず、次に送信したい文字列を考案して書き溜めておけばよいと思いました。ビットコインが値下がりしている時は、送信手数料用のビットコインを購入するのも良いでしょう。
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